佛像圖彙194

【194】難勝仏(なんしょうぶつ)


[通釈]

難勝仏 梵字はウン 十二日

経にいう「智悲・行徳ともに他の仏に優れている故にかく名づけられた」と。


[注]

 不詳。維摩経等の経典では難勝如来とされる。


[解説]

 難勝仏は、人々を救う慈悲の心や悟りを求める知恵、修行によって身に備わる徳が他の仏よりも勝れているといわれる。聖徳太子によって初めて日本に紹介された維摩経(ゆいまきょう)に出ているが、作像例はなく、単独で信仰されることもなかった模様。仏(如来)は無数におられるが、他の仏より勝れているということだけでは、さすがに信仰の対象とはなり難かったのだろう。


[千手観音の持物]38

宝経手


 お経本を手にしたもので、博識にして学を修めた者、つまり仏の智慧を表しています。

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