南留別志373

荻生徂徠著『南留別志』373

一   隼人を「はいとん」とは(撥)ぬるは、「はいとんべ」を略したるなるべし。


[語釈]

●隼人 はやと。古代日本において、阿多・大隅(現在の鹿児島県本土部分)に居住した人々。日本神話には海幸彦が隼人の阿多君の始祖であり、祖神火照命の末裔であるとされる。「はやひと(はやびと)」「はいと」とも呼ばれる。ヤマト王権の支配下に組み込まれ、「隼人」は律令制に基づく官職のひとつとなった。兵部省の被官、隼人司に属した。徂徠のいう「はいとんべ」の用例は探し得ていないが、「隼人部」といったものを指すか。

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