【諸乗法数】1-30
【諸乗法数】1-30
一言 『圓覺略疏』に「一言之下 心地開通」と。
註 一言は僅かな詞。華嚴五祖の一人である宗密が『圓覺經』を讀んでいて頓悟した事に據る。
疏 中国華厳宗の始祖である法蔵は華厳に造詣が深く『華厳経探玄記』『華厳五教章』の大著をはじめ、則天武后のために『華厳金師子章』を著わし、実叉難陀を援けて『八十華厳経』の漢訳を完成し、長安・洛陽にも華厳寺を創建した。武后より賢首大師の号を贈られ、華厳和尚・香象大師とも称せられた。その後澄観・宗密が出で、杜順・智儼・法蔵・澄観・宗密の五人が世に華厳五祖と称せられる。宗密は『禅源諸詮集』の大著で有名で、禅教一致、華厳禅の提唱で知られる。
一來 斯陀含は番語。一來果(の事である)。
註 斯陀含は修行者の段階の事。あと少しで佛果を得られる段階。番語は蕃語と書すべきで外国語の事。
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