佛像圖彙550

【550】胎虚空蔵(たいこくうぞう) 


[通釈] 

胎虚空蔵 


[解説] 

 胎藏界曼荼羅虚空蔵院の主尊。胎蔵界曼荼羅は12の「院」と呼ばれる区画からなり、曼荼羅には描かれない東西南北の門を守る四大護院を合わせた13の院に414尊が描かれている。中心の虚空蔵菩薩は虚空のように無限の智慧をもち、人々に授けるとされる。 

 曼荼羅は、密教の悟りの境地である宇宙の真理を、仏や菩薩を配列した絵などで視覚化したもの。 

 両界曼荼羅は、密教の二大経典(両部の大経)である『大日経』と『金剛頂経』の教えを表したもの。

 両界とは、真言密教で説く胎蔵界と金剛界というふたつの世界。『大日経』は大日如来の説法についてまとめたもので、その真理(悟り)の世界について説く。『金剛頂経』は大日如来の真理を体得して、悟りを開くための方法について説いている。両界はふたつでひとつ。そのため両界曼荼羅も必ず対で掲げられる。  

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