佛像圖彙542

【542】阿弥陀(あみだ) 


 [通釈] 

十三仏 阿弥陀如来 

十 

三年忌 


[解説] 

 亡くなってから2年目の忌日を今は三回忌ということが多い。亡くなった日を一回と起算するため、1年目が二回、2年目が三回。ちなみに、西日本の大学の多くは一年生を一回生、二年生を二回生などと呼ぶが、仏式の数え方と同じで興味深い。  没後四十九日まで、七日毎に故人は冥界で裁きを受けて行き先が決まるが、これに不服の場合は上訴ができるとされ、百ケ日、一周忌、三回忌といったもので改めて裁判を受ける。これほど先まで忌日があるのは中国の儒教の「十王信仰」に由来するためで、仏教本来のものではない。しかし、今は仏教寺院で一周忌や三回忌も大切なものと位置づけ、法要を行ったり勧めたりしている。三回忌(三年忌)に阿弥陀如来が配されているが、深い意味はない。特に浄土系では、亡くなると阿弥陀如来が迎えに来て、故人は阿弥陀の極楽浄土へ行けるという信仰なので、三回忌を阿弥陀如来が担当するというのは理屈に合わない。このような事はいろいろあるが、先人による作為だとして批判するか、それとも、これを受け入れるのも信仰のうちとするか、それぞれがよく考えることだし、自説を他人に強制するのは野暮というものであろう。 

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