【諸乗法数】1-10
【諸乗法数】1-10
一時 『華嚴經』に「圓教一時は、即ち一切の時」と。
註 一時は僅かな時間。然し華嚴の教理に據ると、一瞬と雖もその中には無量劫もの時間が藏されているとする。
一刹 『華嚴經』に云う「一刹中に難思佛あり」と。
註 僅かな瞬間である一刹那の中に、凡夫では知りつくせぬ佛の叡智があるとの意義。無限の広がりの宇宙は、目では見えないほどのミクロな原子からできている。同じく宇宙は悠久な時間が流れているが、時間もまた一刹那の連続によって続いている。大は小を兼ねるというが、小がなければ大は存在し得ない。大きいから偉い(偉大)、小さいから劣っているなどという見方、決めつけは愚かであるだけでなく、ものの本質がわからない。凡夫といえども、分かろうという気持ちを持てば(発心)、知ることができる世界も広がるというもの。
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