佛像圖彙506

【506】五部浄(ごぶじょう) 


[通釈] 

五部浄天 梵字はタ(例により判別し難い) 


[解説] 

 五部浄居天とも。色界第四禅天に居住する五人の聖者が一体化したもの。両手に刀を持つ像があるなど相違がみられ一定しない。 色界最上位の色究竟天(色界第四禅天)に浄居天と呼ばれる5人の阿那含の聖者(自在天子、普華天子、遍音天子、光髪天子、意生天子)が住んでおり、五部浄居天はこれらを合わせて一尊としたもの。陀羅尼にすがる者を守護するとされ、今昔物語集では釈迦の四門出遊の際「老人、病人、死人、出家者」の4つを見せて釈迦の出家を促している。 

 画像は京都・三十三間堂蔵五部浄居天(二十八部衆)(鎌倉時代)。国宝。木造彩色、玉眼。

   

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