佛像圖彙454
【454】五道転輪王(ごどうてんりんおう)
[通釈]
第十 五道転輪王 梵字はキリーク
五道の辻に住んで妙法輪を転じて、衆生の悪行を明らかにする。故に五道転輪という。
本地は阿弥陀如来
三回忌を主る。
[注]
三年忌は三回忌。没後二年目に行うもので、昔の数え年同様、亡くなった時点で1年として起算する。数え年では、生まれた時点で1歳。更に新年を迎えるとそこで年齢を一つ加えるため、新生児はすぐに2歳となる。
[解説]
本来は四十九日(第七審・泰山王)で終了するところを、中国に伝来した際に平等王・都市王と共に亡者への救済を願うかたちでこの五道転輪王が加えられた。他の十王と同じく中国の文官の姿を採る。両手を合掌して構える姿もある。
三回忌(死後2年目)の担当で、第七審「泰山王」以後の審判でも罪科の定まらなかった亡者を裁く。
五道転輪王の裁判所は地獄の刑場の直近であり、裁判中も裁定される亡者の後ろでは罪人が極卒たちに責められ、苦しみもがいているのが分かってしまう。
なお、十王は以上だが、日本では更に十三仏となり、阿閦如来・大日如来・虚空蔵菩薩と続き三十三回忌まで続く。日本では三十三回忌を以て故人は御先祖さまに加えられる。
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