佛像圖彙442

【442】五道の冥官(ごどうのみょうかん)


[通釈] 

五道冥官  

地獄・餓鬼・畜生・人間・天人、これを五道という。 冥官とは善悪を正す所の神である。 


[解説] 

 これは道教の十王信仰が仏教に取り入れられたものであろう。ここでは一人のみの画像だが、五人いて五部下ともいう。 地獄・餓鬼・畜生・人間・天人の五世界(五道)の衆生が冥土へ行ったとき、閻魔大王の裁判を手伝っている五部下をいう。冥土の五人の役人。諸説あるが、殺生を禁ずる鮮官、窃盗を禁ずる水官、邪淫を禁ずる鉄官、両舌を禁ずる士官、大酒を禁ずる天官など。 

 本図では冥官を「ミやうくわん(めいかん)」と仮名が振ってあるが、多くは「めいかん」と読んでいる。税金の一種である「冥加金」は「みょうがきん」で「みょう」と読む一例。  

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