佛像圖彙417
【417】堅牢地神(けんろうじしん)
[通釈]
堅牢地神
『両巻巻無量寿経疏』に「これは欲界の頂き婆舎跋提にして、漢訳して他化自在という。他の所化に仮てすでに楽を成す」と。この天も魔王である。
[解説]
堅牢地神は、いわゆる地母神的な天部の神。金光明最勝王経に「大地神女 名づけて堅牢という」とある。両巻無量寿経疏は新羅の玄一の撰。関東地方では神奈川県の都築郡に地神信仰が見られる他、地神塔と呼ばれる石塔が各地に見られる。神仏習合して堅牢地神の像を刻む物もあれば、単に地神塔と刻する物もある。屋敷神或いは五穀豊穣の農業神としての性格も持っている。
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