佛像圖彙386
【386】酉(とり)
[通釈]
第廿八 西方 酉 雞(にわとり)
[解説]
西及び酉の刻をつかさどる。雞は鶏の異体字。
[摂津名所図会より]58 国分寺(こくぶんじ) 大阪市天王寺区国分町14
国分寺村にあり。禅宗黄檗派にして天徳山と号す。中興は南源和尚。また西成郡南長柄に同じ号の寺がある。どちらかが国分尼寺であろう。
本尊は聖観音。黄金仏で、高さ一尺六寸。昔、聖武天皇の御護仏といわれていた。顔かたちが普通とは異なり、右手に瓶を持ち、珍しい作である。天竺仏ともいわれている。
聖武帝御塔 元禄三年、沙門光厳和尚が、当山の初め聖武天皇の本願であることから、その報恩としてこの塔を造営した。
仏殿額 「玉毫光」と書す。隠元和尚の筆。
霜柱聯 「天は聖王を安んず千年の地、仏は玉台を放つ百宝の光」とある。悦山筆。
古作手水鉢 書院にあり。古代の石器にして珍しく雅やかである。上古の塔の片破と思われる。
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