佛像圖彙384 付・浄土双六
【384】猴(さる)
[通釈]
廿六 申 雌(めす) 猴
[浄土双六]39 懈慢界(けまんかい)
「けまんがい」とも。極楽往生の願いを自力で達成しようとする者が生まれる世界。一見、極楽浄土のように見えるものの、全く違います。
この世界は快楽が多く、極楽浄土に生まれようとする本来の目的を見失うとされる。多種の行法(諸行)を修める雑修の人はこの世界に生まれ、専ら一行を修める専修(せんじゅ)の人は極楽浄土に往生するということで、時代が下るとともに宗派によってこのような考え方が付加されていったようですが、「死ねば皆、仏となって極楽往生できる」という俗信とは大きく乖離しています。
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