佛像圖彙349 付・浄土双六
【349】螃蟹宮(ぼうがいきゅう)
[通釈]
三 螃蟹宮
[解説]
螃蟹宮は、密教の宿曜道における十二宮の一つ。サンスクリット名を「カルカタカ(Karkaṭaka)」といい、蟹を意味するため蟹宮というほか、「蟹神主(かいじんしゅ)」、「巨蟹宮(きょかいぐう)」、「螃蟹宮(ぼうかいぐう)」とも訳す。また音から「羯迦吒迦(かつかたか)」とも呼ばれる。西洋占星術における蟹座にあたり、期間としては小暑から大暑に至るまで(6月から7月にかけて)を指す。また二十七宿の井宿、鬼宿、柳宿に当たる。官公庁と弁舌を司るとされ、胎蔵界曼荼羅では北方(左側)に描かれる。
十二宮と西洋の十二星座とは順序が異なるほか、宿曜経の十二宮の割り出しは中々面倒。それだけに詳しい占いが出来たのでしょうが。現状では占い師のためにあるようなものとなっている。
[浄土双六]4 妄語(もうご)
これも五戒の一つ。絵は恐らく遊郭での客と遊女の手練手管の騙し合いを表現した物と思われます。
妄語は仏教において修行者が法を会得していないのに会得したように言うことや、不実な言葉のこと。高僧といえども修行者であり、成仏するまでは妄語は厳に戒めなければならないこと。
ライブ配信で法話を話される僧侶の方が増えていますが、もちろん、妄語とならないよう自分を律しながら説法をされていると思いますが、俗人は妄語をしても仕方がない、俗人はそういうもの、と私たちが思うのは間違い。自分を甘やかし続けてていても、その先碌な事はない。念仏さえ唱えていれば何をしても成仏できると思っている人が多いですが、これも念仏というものをはき違えている。自分を律し、戒めを守った上で念仏を唱えてこそ弥陀の御心に叶うというものでしょう。
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