佛像圖彙333
【333】奎宿(けいしゅく)
[通釈]
十五 奎宿
通考に「奎は十六星。天の武器庫である。武器を以て禁中(宮中)の異変に備える」と。
[解説]
奎宿は、和名は斗掻き星(とかきぼし)。二十八宿の一つで西方白虎七宿の第1宿。距星はアンドロメダ座ζ星またはη星と推定される。主体となる星官(星座)としての奎宿はアンドロメダ座のη、ζ、ι、ε、δ、π、ν、μ、βの9星と、うお座の76番、τ、ι、ν、φ、χ、ψ1の7星によって構成される。占いでは「神事普請・柱立が吉」などとする。
中国の正史の一つ『晋書(しんじょ)』天文志では天豕(てんし)とも。β星を豚の目に見立てる。
『西遊記』では、凡心を起こした天女のために下界に降り悟空一行を悩ます妖怪となっている。
[摂津名所図会より]46 四天王寺続き
○引導石(いんどうせき) 西門の外にあり。この地の者が死者を葬る時、僧の引導は受けない。この石の辺に棺を据え置き、無常院の鐘を三声撞けば、太子がこの石の上に影向(ようごう・えいこう 神仏が一時姿を現すこと)されて、亡魂を善道へお導きなさるということだ。これはいにしえよりの風俗であり、信心ある人は他所よりここに葬り、太子の引摂に預かる。
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