佛像圖彙319
【319】廿八宿・角宿(かくしゅく)
[通釈]
二十八宿 一 角宿 梵字は不明
書経通考(しょきょうつこう)に「角は二星。天関である。其の間は天門であり、其の内は天庭である。黄道が其の中を経て角に至る。兵を主る」とある。
[注]
書経通考 書名。宋の蔡沈の書経集註(しょきょうしっちゅう)に元の黄鎭成が解説を加えたもの。書経通行とも記される。
[解説]
二十八宿は、黄道付近に設定された二十八の星座。古くは「宿」ではなく「舎」と表記された。史記の律書にも「二十八舎」と記されており、註の一つである「索隠(さくいん)」には「舎は止まる、宿は次(やどり)なり」とある。 なお、「星宿」の場合は「しゅう」と去声で読まれるのが慣習だったが今は「しゅく」と読んでいる。本書でも「しゅく」。
角は現在通行の星座ではおとめ座の一部。四方では角から箕までは東方にあたる。晋書(しんじょ。正史の一つ)によると、この星が明らかであると太平であるという。
[摂津名所図会より]33 四天王寺続き
○講堂(金堂の北に双(なら)ぶ。桁行十三間一尺二寸、梁行九間三寸) 阿弥陀仏・観音・勢至・虚空蔵・四天王・誕生仏等を安置する。太子がこの堂にて諸経を講讃ありしゆえ、講法堂ともいう。 ※講堂 本尊は阿弥陀如来、十一面観音。東を冬堂、西を夏堂と呼ぶ。冬堂には現世の悩みや、苦しみを救う十一面観世音菩薩、夏堂には来世極楽に人々を導く丈六阿弥陀如来を祀る。
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