佛像圖彙316
【316】計都星(けいとしょう)
[通釈]
計都星 梵字はケイ
第七 大日如來
[注]
第七 数字の読みについて。七は「しち」「なな」といった読み方がなされているが、この場合は「しち」と読むのが正しい。同じく四も「し」「よん」の二通りあるが、第四の場合は「だいし」。巻四、巻七も「まき(かん)し」「まき(かん)しち」。旧制高校のうち、官立のいわゆるナンバースクールでは、第四高(現金沢大学)は「だいしこう」、第七高(現鹿児島大学)は「だいしちこう」と言った。Wikipediaで確認したら、第四高は「旧制第四高等学校(きゅうせいだいしこうとうがっこう)は、1887年(明治20年)4月金沢市に設立された官立旧制高等学校。略称は「四高(しこう)」。」と正しく解説がなされていた。第七高は「第七高等学校(だいななこうとうがっこう、だいしちこうとうがっこう)」とあるが、両方の読みが関係者の間でなされているとしても、「だいしち」のほうを先にすべき。
[解説]
計都星は、九曜星の7番目。本尊は本図では大日如来とするが、地蔵菩薩とするものもある。方位は南西。胎蔵界曼荼羅では東。占いでは「この年にあたるときは、何ごとも悪し。商売は損失または住居に心配事あり。秋冬は少し良し。」などとする。この星は架空のもので、日蝕、月蝕を起こす凶星と考えられてきた。
[摂津名所図会より]31 四天王寺続き
○転法輪石
金堂の前にあり。 『本願縁起』にいう「ここは釈迦如来転法輪所である。釈迦は長者の身と生まれて仏法を助護された。この因縁により寺塔をここに起立した」と云々。
『捨玉』 難波津やふるきむかしのあしがきもまぢかきものを転法輪所 慈 鎮
同 この寺ををがむしるしの石の上にかたく契りをむすびけるかな 同
※転法輪とは、「教え(法)の輪を転ずること」の意で、釈尊(仏)の説法をさす。釈尊が成道(じょうどう)ののち初めて教えを説いたのを初転法輪といい、これを略して転法輪ともいう。釈尊が説法して人々の迷いを砕くことを,戦車が進んでいって敵を破ることにたとえたもので、好んで仏教美術のテーマとされる。
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