佛像圖彙315
【315】火曜星(かようしょう)
[通釈]
火曜星 梵字はア
第六 薬師如来
[解説]
火曜星は、九曜星の6番目。本尊は本図では薬師仏とするが八幡大菩薩を充てるものもある。方位は南。胎蔵界曼荼羅では同じく南。占いでは「この年にあたるときは、大いに悪く、旅行すれば病気災難あり。また火難に用心すべし。」などとしている。昔は火事をとても恐れ警戒したから、火除けに対しても信仰から実際的な点まで熱心だった。火は煩悩を智慧で焼き尽くすものとして密教の護摩の修法として特に重要なものとされ、火炉は仏の口とされ、火の出る口に五穀などを投じて本尊と行者の三密が一体となるとされる。不動明王や愛染明王などの像も炎が立ち上るもので、いかに火が重視されたかがわかる。ただ、これは仏教本来の考え方というより、さまざまな宗教や習俗が影響しあってのものと思われる。
[摂津名所図会より]30 四天王寺続き
○青竜池
金堂の中にあり。 むかしは荒陵池といい、広大にして青竜がつねに棲んでいた池であったが、伽藍建立の時に埋めて、青竜を鎮め祀り、僅かに池を残して、これを白石玉出水という。これは亀井の源にして、この清泉はつねにこんこんと湧き出て流れ、樋で亀井堂へ流れていることである。
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