佛像圖彙314


【314】日曜星(にちようしょう) 


 [通釈] 

日曜星 梵字はア 

第五 文殊師利菩薩 


[解説] 

 日曜星は、九曜星の5番目。本尊は本図では文殊師利とするが、不動明王とするものもある。方位 は北東。胎蔵界曼荼羅では東。占いでは「この年にあたるときは、思いごと心のままなり。順風に帆をあげて行くがごとし。何ごともすべて大いに吉」としている。 


[摂津名所図会より]29 四天王寺続き 

金堂 

南大門の内にあり。桁行(けたゆき)は京間八間六尺二寸、梁行(はりゆき)は七間五尺七寸、南向である。如意輪観音は金銅尊容、弥勒仏・四天王・十二天画像・波羅門像、六形、宝塔一基、仏舎利一粒を安置する。 太子御真蹟の『本願縁起』にいう「金堂に救世(ぐぜ)観音像を安置する。百済国の王、わが入滅の後恋慕渇仰して造る所の像である」と云々。この事は、太子の前身は百済国の聖明王で如意輪の化身であることを意味する。その子の威徳王が、父の王崩じたまうのを深く歎かれ、この尊像を作り生きて御在位あそばされているごとく孝養を尽くされた。我が朝に聖徳王出誕とあるのを伝へ聞いて、百済国よりもたらされてものである。 また四天王の像が西に向いておられるのは、これも『本願縁起』にいう「百済・高麗・任那・新羅はみな常に貪欲で乱暴である。かの国々を降伏させるためである。さらには代々の王位を固く守護して、逆臣なく忠貞(忠義と貞節)を勧めるためでもある」云々と。 

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