佛像圖彙303
【303】貪狼星(どんろうしょう)
[通釈]
貪狼星 梵字はベイ
北斗の第一
日輪菩薩
※図は北斗七星の一つ一つの名前
[注]
貪狼星 標題は「とんらうしやう(とんろうしょう)」と仮名が振ってあるが、「どんろうせい」「たんろうせい」など、読み方は一定していない。
[解説]
貪狼星は北斗七星の一つ。密教では、天変地異のないことや息災延命を祈って、星をまつり、供養をする。星供(ほしく)。天変地異などには北斗供などを行ない、息災延命などには本命星(ほんみょうしょう)および当年星をまつるという。真言は「おん たらんじ たらんじ うん」。現在では一般社会において占いとしても用いられているが、結局は「信じるか否か」各人の受け止め方次第である。元々そういう意味合いのものではないが、星占いは惹かれる人が多いようだ。
[摂津名所図会より]19
含翠堂(がんすいどう)
含翠堂において,伊藤東涯先生が講莚(こうえん。講義)を開く。
※大阪市平野区平野宮町
※含翠堂は享保2(1717)年、土橋友直ら平野郷民有志が設立した公的教育機関で、経書講読など文教の振興に寄与したほか、飢餓救済資金を積み立て救恤活動を行った。
※伊藤東涯(とうがい)は、江戸時代中期の儒学者。京都の大儒学者伊藤仁斎の長男で、その私塾古義堂の2代目。異母弟に同じく儒学者の伊藤介亭がおり、母の嘉那は尾形光琳・乾山の従姉に当たる。名は長胤(ながたね)。字は原蔵・源蔵・元蔵。別号は慥々齋。諡は紹述先生。父の仁斎は学者肌そのもので気難しい性格だったが、子の東涯は温厚で、講義も分かり易く説明したという。
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