訓蒙図彙338
訓蒙図彙 338 虫介の部
土蠱(どこ) hammerhead worm
[訓読]土蠱 どこ 度古(どこ)、土蟲(どちゅう)、並びに同じ。此の蟲は大毒有り。
[通釈]土蠱 どこ 度古、土虫、並びに同じ。この虫は猛毒がある。
[解説]
これはコウガイビル(笄蛭)という肉食動物。「コウガイ」の名は特徴的な半月状の頭部を髪をとめる笄に見立てたことに由来する。名前に「ヒル」とあるが、環形動物のヒルとは異なる陸生の肉食動物で、カタツムリやナメクジ、ミミズや小型の昆虫などを捕食する。
体長は種類により2cmのものから1mにもなるものまであり、亜種ではまだら模様のあるものもある。再生能力がきわめて強く、体を切断しても、それぞれが再生する。
虫など捕食するものを動けなくするために毒を使うが、これについては詳細は解明されていないようである。人の住む町中にもおり、知らずに触ることもあるが、触った程度で特にかぶれたりただれたりするといったことはないようであるが、未解明なのと種類がいろいろあるため、安易につかんだり触らないほうがよい。
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