佛像圖彙207
【207】小比叡権現(こひえいごんげん)
[通釈]
小比叡権現 梵字はベイ 十八日
江州山王七社の第二宮
本地は薬師如来
[解説]
小比叡権現は、日吉(ひえ)社とか山王権現ともよばれる。比叡山の東の尾根にある牛尾山(小比叡峰または八王子山)の大山咋(おおやまくい)神(別名を山末之大主(やますえのおおぬし)神)が最初にまつられた地主神で,のち668年(天智7)に三輪の大己貴(おおなむち)神を比叡の山口に勧請して大比叡神とし,大宮とよばれて西本宮にまつられ,大山咋神は小比叡神とされて東本宮にまつられた。比叡山中に延暦寺が建立されると,この2神は天台宗守護の護法神として尊崇され,天台宗の興隆にともなって信仰を集めた。〔世界大百科事典より〕
「比叡」は古事記では「日枝」と表記され、「日枝」の方が古いようである。最澄が堂塔を建て天台宗を開いて以来、王城の鬼門を抑える国家鎮護の寺地としてより「比叡」の表記となった。
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