佛像圖彙182

【182】二万燈明仏(にまんとうみょうぶつ)


[通釈]

二万燈明仏 梵字はア 六日

南岳懺法(なんがくせんぼう)・南山道宣録にも二万億仏とあり委しく前に註がしてある。


[注]

二万 万行と万善を合わせたもの。

南岳懺法 南岳慧思が始めた法華懺法の事。本邦では圓珍が伝え始めた。

南山道宣の録 唐代の律宗の僧。著作が多い。当該の個所がどれに属するかは未勘。因みに鑑真は弟子の系統。


[解説]

 二万燈明仏は、『法華経』序品に「この仏の光明、天に日月灯明仏あっては日月の如く、地にあっては灯の如し、よって名く。かつて過去に二万の日月灯明仏あり、同名相次いで出世し法華経を説く」とあるのに基づく。なお、教えを妙光菩薩に説いたとされる。


[千手観音の持物]32

倶尸鉄鉤手


元々は天竺で象使いが象を操るための鉤(かぎ)の付いた棒。そこから龍神を操るための物に。錫杖と経緯が似ています。

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