訓蒙図彙303
訓蒙図彙 303 虫介の部
蛆(そ) maggot
[訓読]蛆 そ うじ。蠁(きょう)、さし、亦同じ。○糞蛆(ふんそ)は、今按ずるに、くそむし。
[通釈]蛆 そ うじ。蠁、さし、もまた同じ。○糞蛆は、今考えるに、くそむしのこと。
[解説]蛆(蛆虫)はハエの幼虫。脚は全くなく、頭も見かけ上は存在しない。細長い体には付属物がほとんどなく、頭部の方がとがっているものが多い。後方に気門が開き、そこを水面に出せば呼吸ができる。動物の死体や汚物には即座と言ってよいほど素早く出現する。親バエが直接に幼虫を産む種では、卵が孵化するまでの時間すらかからない。液体化した腐敗物の表面に気門を出し、多数が動くと汚物の表面全体がざわついて見える。傷の手当や治療が不十分で、不潔な包帯を放置された場合など、傷口に蛆が湧く場合がある。けが人にとってその感触は極めて不快であるとのことだが、蛆が膿や腐敗した部分を食べることで傷口が清潔になり、むしろ傷の状態が良くなったり、患部を含めた周辺部位まで壊疽が広がることによる切断や切除を免れたりする場合がある。第一次世界大戦中、既に傷口に蛆が発生した負傷兵の生存率が突出して高いことには注目が集まっていたという。そのため、このことを潰瘍や末期の糖尿病における四肢の壊疽などの治療に積極的に利用する治療法(マゴットセラピー、MDT)がある。(以上、Wikipediaより)
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