佛像圖彙53

【53】金剛咲(こんごうしょう)

[通釈]

金剛咲(菩薩) 梵字はカク

一切の如来、福徳聚、金剛咲等の諸仏に帰依し奉る。

出生義にいう「一切の如来大歓楽の義によって金剛咲を生じさせ奉る」と。


[注]

金剛咲 大宝金剛菩薩とも。金剛界四方のうち南方、宝生如来に属す。


[解説]

 「咲」の字は口偏がついているように、原義は「わらう」こと。一方、「笑」は竹冠がついているように、原義は「さく」こと。いつの頃か、「咲」と「笑」の意味が入れ替わってしまった。この「金剛咲」は「金剛笑」となっているものがあるようで(未見)、「咲」は「わらう」の意味に解するのが良いと思う。

過去の出来事

過去の本日の朝廷や江戸幕府の人事一覧、その他の出来事を紹介します。ほかに昔に関する雑記など。