南留別志188
荻生徂徠著『南留別志』188
一 土用といふは、土用事といふ事を略せるなり。
[解説]徂徠の言う通り、土用は正しくは「土旺用事」といい、略して「土用」といった。五行思想では、春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を割り当て、残った土気は季節の変わり目に割り当てられた。これが「土旺用事」。土用の間は土の気が盛んになるとして、動土・穴掘り等の土を犯す作業や殺生が忌まれた。ただし、土用に入る前に着工して土用中も作業を続けることは差し支えないとされた。また「土用の間日(まび)」には土用の障りがないとされた。
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