斉諧俗談138

斉諧俗談 138

〇燃石[もえいし]

三才図会に言う、予章(よしょう)に石がある。色は黄色がかった白できめが粗い。この石に水をかけると、たちまち熱くなる。その上に鼎(かなえ)をかけて物を煮ることができる。再度、水をかけると冷えるという。雷煥[らいかん]という人がこの石はどういうものかを張華(ちょうか)に聞いた。張華が言った、「これは燃石だ」と。


[語釈]

燃石 一般には石炭のことを燃石というが、ここでは黄色がかった白い石ということなので、どのような石か不詳。

雷煥 265年-334年。字は孔章,西晋の予章郡南昌の人。占星術に長けていたという。

張華 232年-300年。三国時代魏から西晋にかけての政治家。字は茂先。范陽郡方城県(現在の河北省廊坊市固安県)の人。妻は劉放の娘。西晋を代表する名臣であり、八王の乱で疲弊する国家を支えた。前漢の文成侯張良の八世孫にあたる。『晋書』に伝がある。

過去の出来事

過去の本日の朝廷や江戸幕府の人事一覧、その他の出来事を紹介します。ほかに昔に関する雑記など。