【諸乗法数】16-1

【諸乗法数】16-1

十六知見

 (大)智(度)論 在般若經名十六我


我者          作者

衆(原典では衆生)者   使作者

壽者          起者

命者          使起者

生者          受者

養者          使受者

衆者          知者

人者          見者


註 未だ正しい教えに接していない者を十六に分類したもの。『大智度論』では九十六外道の一つの範疇としている。

我者 我のみ正しいと我執に囚われる者。

衆生者 何を信じて良いか解らぬ迷える衆生。

寿者 己の寿命は長いと過信する者。

命者 己の命は長いと妄信する者。

生者 己の生きている間だけ良ければいいと思う者。

養(原典では養育者)者 親故の迷いに囚われる者。

衆(原典では衆數者) 十二入(既出)や十八界(十二入に六識を加えたもの)に囚われている者。

人者 未だ修行に入らぬ凡夫。

作者 自らの仕事に追われ正しい教えに接することの叶わぬ者。

使作者 他人を使役することに追われる者。

起者 来世の事こと心配し誤った道に陥る者。

使起者 来世の事を図る者。

受者 前世の業(ごう)を受けているのではと心配する者。

使受者 前世の業ではと苦しむ者。

知者 自分は五根・五塵の事を知っていると過信する者。

見者 一切の色相を知っていると過信する者。

『大智度論』巻三十五に見える。なお、般若經とあるのは『大品般若經』巻一のこと。富永仲基の『出定後語』にも言及されている。

※図はこちら→ https://note.com/11111hiromorinn/n/ne6e0a6cdcdaa


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