【諸乗法数】15-1

【諸乗法数】15-1

念誦忌十五地 

出字經


神龍所護

藥叉哭刹

屍陀林

無佛法   地

虎狼

多螫

無雨


賊住

屠殺住

酤酒住

賣經像  地

賣器具

賣女

衆難


註 経や真言・陀羅尼(だらに)を唱えるにふさわしくない場所を十五挙げる。本来、経などを唱える時は浄地を選び壇を莊厳して行うとする。

神龍所護(原典では神龍護地)地・藥叉哭(羅の誤刻或いは異体字)刹(原典では常住集地)・屍陀林(墓地)これらは龍神や夜叉羅刹・死霊が跳梁するのでふさわしくない。

無佛法(地) 善神の守護が得られないのでふさわしくない。

虎狼(住地) 虎狼が跳梁するため安穏に行えない。

多螫(原典では多蚊虻地) 毒虫が多いため安穏に行えない。

無雨(方地) 人々が困窮しているのでふさわしくない。

(多)饒風(地) 暴風が吹き荒れる所では安穏に行えない。

次には

(多)賊住(地) 人心が荒廃しているためふさわしくない。

屠殺住(地) 殺伐としているためふさわしくない。

酤酒住(地) 酒場の如き喧噪の地はふさわしくない。

売経像(地) 経や聖像は売る物ではないのでふさわしくない。

売器具(凶具にも作る) 兵器を売る所は殺生の気が満ちいてるのでふさわしくない。

(淫)売女(地) 淫らな気が満ちているのでふさわしくない。

衆難(地) 水火・兵乱の地では安穏と行えない。

以上、『一字佛頂輪王経』(五巻。唐の菩提流支の訳。不空にも異訳があ有る)に見える説。この場合の念誦とは正式の法会の事を指す。危難や衆生済度等の時ではない。

※図はこちら→ https://note.com/11111hiromorinn/n/nb409c19e5f24


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