【諸乗法数】5-135

【諸乗法数】5-135

五心裁 

孔目 


  佛

  法

疑 僧

  戒

  教化


註 世を惑わす似非佛法のこと。孔目(華厳孔目抄・既出)とあるが『成実論』が出典。孔目はそれを引用敷衍したもの。シロウトには本物と似非の区別はできないもので、新しくできた宗派、教団が全て似非というわけではなく(新興宗教といえば不法行為をする所がなにかと世間を騒がせるため、すべてが似非あるいはカルトだと思ってしまう)、逆に歴史がある宗派の中にも異端派がある。また、修行者にもいろいろあり、仏の教えを厳格に守り、めったなことは衆生に言わない高僧もいれば、一見、とてもすばらしく心に沁みる法話や雑談をするのに、実生活はとても修行者とはいえない人もいる。破戒行為をしても地獄なんてないのだから平気だ、といったことを平然と嘯く人まで。佛は本当にいるのか、地獄や浄土は確かに存在するのか、そういう疑問は置いてとにかく信じることが修行者の務め、根本の心持ちであるが、自分は怠惰放埓でありながら、もっともらしい事を言っては信者を獲得し教団を大きくして、布施だ浄財だと言っては金品を求める。これほど神仏を恐れぬ人もいないが、必ず報いを受ける。現世においてかもしれないし、来世かもしれない。恐れを知らぬ人は強いが、身の程知らずとはこういう人のことを言う。このような者に帰依してはいけない。

過去の出来事

過去の本日の朝廷や江戸幕府の人事一覧、その他の出来事を紹介します。ほかに昔に関する雑記など。