【諸乗法数】5-113
【諸乗法数】5-113
五夢法
熱氣多見火
冷氣多見水
風氣多飛墜
見聞多熟境
天神與心靈所感
註 夢を見る原因五つ。大疏の説。
熱を感じれば火の夢を見る。
冷を感じれば水の夢を見る。
風を感じれば飛んだり落ちたりする夢を見る。ここまでは通常の夢。以下二つは修行者として有るべき夢。
佛道や経典の見聞が多くなれば、夢の中でも熟する境地に至る。
常に天や神を畏れ敬えば、心の中で交感する事が出来る。
疏
夢占い、夢知らせといったものが盛んである。人は誰でも睡眠中に見た夢のうち、恐ろしいもの、亡くなった人が出てくるものなどは特に気になるもので、何かの前兆ではないかと気にしてしまうものである。夢の解明は科学的な解明が続けられており、眠りが浅い時ほど見ることは早くから知られているが、最近の研究ではとても深い時にも見るらしいことが分かってきた。また、睡眠の度合いのほかにもさまざまな要因(体や心の状態)で見ることが多いが、多くの夢は目覚めとともに忘れてしまう(記憶に残らない)もの。そんな中で恐ろしい夢など鮮明に覚えているものは何か意味があるのではないかと気になってしまう。しかし、この大疏の説ではあくまで起きている時の行動によって見る夢もほぼ決まってくるとしており、その夢はどういう意味があるかといったことは取るに足りないこととしているようだ。特に修行者の場合、一心不乱に修行に励めば、見る夢も高い境地のものとなるし、天や神に対して敬虔な気持ちが強く深ければ、夢に天や神が現れる(見る)。雑念が多いとそういったものに関する夢ばかりで、佛の教えや佛の御姿が夢に現れることはない。思いが強ければ強い程夢の中にもそれが現れる。実は当たり前のことで、見る夢によっても修行の程度、態度がわかる。心身は正直なものです。
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