政談424
【荻生徂徠『政談』】424
●遊行上人伝馬の事
遊行上人(ゆぎょうしょうにん)に伝馬(てんま)を許可するのは特別なことである。関係ない者が先へ先へと同行するのはよくない。藤沢の遊行寺を出る時の人数を定めて、一人たりとも増やしてはならない。
[語釈]●遊行上人 時宗(じしゅう)集団における指導者に対する敬称。 特に開祖である一遍、その弟子で遊行派の始祖である他阿を指す事が多い。 ●伝馬 江戸時代,諸街道の宿駅に常備され,公用の人や荷物の継ぎ送りにあたった馬のこと。寛永 15 (38) 年幕府は東海道 100頭,中山道 50頭,日光,奥州,甲州各道中 25頭と定めた。伝馬を使用できるものは幕府の公用,諸大名,公家などの特権者であったが,これには無賃の朱印伝馬と定賃銭を払う駄賃伝馬の2つがあった。
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