【諸乗法数】2-16

【諸乗法数】2-16 


 我二 人我 法我 

註 『成唯識論』や『摂大乗論』に見える説。人我は、衆生の妄執の中に存在する「人(迷いと言い換えても可能か)」、法我は、実体として存在する「法(佛果)」のこと。 


忍二 安受 観察 

註 安受は、正しくは安受苦忍。苦をも甘んじて受け入れ何事にも溺れぬ様にすること。観察は、正しくは諦察法忍。何事にも心を動かさぬこと。この二者は佛果に至る道であるとする。玄奘訳の『摂大乗論』の無性の訳に見える。本来は三忍であり、他に耐怨害忍もある。 

疏 『摂大乗論』(しょうだいじょうろん)は、北インドの大乗仏教の僧侶・無著が5世紀頃に執筆した唯識の論書。無着までの大乗仏教の教義をまとめたもので、『大乗阿毘達磨経』『解深密経』『十地経』『般若経』が引用されている。中国ではこれを論拠として「摂論宗」が誕生した。  

過去の出来事

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