佛像圖彙516

【516】摩睺羅(まごら)


[通釈] 

摩睺羅 梵字はロ 

『翻訳名義集』にいう「これは地の龍であり、匍匐(ほふく)する」と。 僧肇がいう「大蟒(たいぼう)の神で匍匐する」と。 


[注] 

匍匐 腹ばいで歩行すること。 

肇 姚秦の人、僧肇。鳩摩羅什の弟子。 

大蟒 うわばみ。おろち。大蛇。 


[解説] 

 正しくは摩睺羅伽。仏教を守護する護法善神の一尊。天竜八部衆や二十八部衆に数えられる。サンスクリット語名の「マホーラガ」は「偉大なる蛇」を意味する。もと古代インドの神であったが、後に仏教に取り入れられた。身体は人間であるが首は大蛇、または頭に蛇冠を戴いた人間の姿で描かれる。八部衆の緊那羅と同じく音楽の神とされる。 

 下は三十三間堂蔵の摩睺羅伽像。 

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