佛像圖彙491

【491】那羅延堅固(ならえんげんご) 


[通釈] 

那羅延堅固 梵字はバ 

『倶舎頌疏』にいう「那羅延は、訳して人種神という」と。 

『出家論』にいう「右弼金剛(うひつこんごう)は、善を生かすを務めとする」と。 


[注] 

倶舎頌疏 正式には倶舎論頌疏。世親の著作を玄奘が訳したものに、唐の圓暉が註解を加えたもの。我が国には寛永の翻刻本がある。 

出家論 未詳。 


[解説] 

 いわゆる仁王のこと。那羅延金剛は山門の右に安置される。多くは開口の阿形(あぎょう)として作られるが、本図のように終始を象徴する物で必ずしもそうではない。 

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