佛像圖彙396
【396】月天(がつてん)
[通釈]
月天 梵字はシャ(図版ではバに見える)
珠林(法苑珠林。前出)にいう、「月天子は五百の光があって下に向かって照らす。また別の五百の光がそば近くを照らす。このことから月天を千光明と名づけた」と。また冷涼光明という尊名もある。
[解説]
月天は、元はバラモン教の神であったが、後に仏教に取り入れられた。正しくは月天子といい、月天は略称。月宮天子、名明天子、宝吉祥との異名もある。月やその光明を神格化した神で、勢至菩薩の変化身ともされる。四大王天に属し、月輪を主領して四天下を照らし、また多くの天女を侍らし、五欲の楽を尽くし、その寿命は500歳といわれる。
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