佛像圖彙376 付・浄土双六

【376】鹿(しか) 


[通釈] 

十八 鹿 


[浄土双六]31 不定聚(ふじょうじゅ) 


 三聚の一つ。聖者の立場とも、悪人の立場とも決まっていない衆生。縁があれば悟ることができ、縁がなければ悟ることができない衆生。浄土真宗では、極楽に往生することが決定していない人々。自力の念仏によって浄土へ生まれようとするもののこと。 

 絵は百万遍念仏(ひゃくまんべんねんぶつ)。自身の往生、故人への追善、各種の祈祷を目的として念仏を百万回唱えること。7日間もしくは10日間のうちに100万回唱えることで目的が成就されるとされています。基本は願掛けをする人が100万回唱えるわけですが、複数の人間が同時同音で念仏を唱えることによって互いの念仏の功徳を融通することが出来るともされており、たとえば10人がそれぞれ10万回唱えると10万回×10人で100万回となり、発願者の負担は軽くなります。参加者が多いほど1人あたりの回数もそれだけ減るわけで、このあたり、なかなか融通がきいています。浄土教に融通念仏宗という宗派がありますが、大勢で一緒に念仏を唱えても同じ功徳があるという教えに立脚したものです。 

 大きな数珠は俗に百万遍数珠といわれています。ひと珠ずつ順送りしながら念仏をお唱えします。  

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