佛像圖彙375 付・浄土双六
【375】蛇(へび)
[通釈] 十七 蛇
[浄土双六]30 邪定聚(じゃじょうじゅ)
邪定聚は三聚の一つ。三聚とは衆生を三分類したもの。種々の分け方があり、たとえば、仏の悟りを約束された正定聚、とうてい悟りの境地にはいることのできない邪定聚、この両者の中間にあって、縁があれば悟ることができ、縁がなければ悟ることのできない不定聚の三つなど。このうち、邪定聚は悪業のあまり堕地獄必定の者とされています。 絵は日相観光と思われます。日相観は夕日を観じ極楽に思いを寄せる修行。「觀無量壽經」に詳らかです。標題と修行者の敬虔な姿とは全く逆ですが、地獄の絵はすでに提示されたことでもあり、地獄に堕ちないためにひたすら悟りへの修行、善行を続けることが大切であると教えています。
なお、浄土真宗では全く考え方が異なり,阿弥陀仏の第 19番目の願にのっとって、念仏以外の修行、つまりいろいろな善根を修め、真心をこめて往生しようと励んでも、それは真実の浄土に往生ができないとするそうです。もちろん、善いことはしなければならないのは真宗とて同様ですが、それと極楽往生とはまったく別、「南無阿弥陀仏」の念仏を唱えることが必須であるというわけです。
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