佛像圖彙370 付・浄土双六
【370】辰(たつ)
[通釈]
十二 辰 龍
[浄土双六]25 精進(しょうじん)
精進は、修行者にあっては雑念を去り一心に仏道修行すること。一般的には目的に向かってひたむきに励むこと。 肉食を断って菜食をすることが精進の代表的な事として有名で、山菜による料理を特に精進料理として高級なものまでありますが、元来、僧侶は菜食しかいけないという決まりはありませんでした。
元々托鉢で施された食物は肉魚を問わずその日のうちに食するのが慣習でしたが、南朝梁の初代皇帝である蕭 衍(しょう えん 梁の武帝=下画像)が仏教に篤く帰依し、菜食主義を自身のみならず僧侶にも不殺生戒を護るためにも課したことからはじまったものです。皇帝の生活は仏教の戒律に従ったもので、「皇帝菩薩」と称されたほどでした。ただ、政治は放縦で、自らが建立した同泰寺で「捨身」の名目で莫大な財物を施与し、その結果、南朝梁の財政は逼迫し、民衆に対する苛斂誅求が再現。また朱异(しゅい)に代表される下層出身者を重用したことで、官界の綱紀も紊乱の様相を呈するといったように、およそ菩薩とはいえないものでした。
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