佛像圖彙360 付・浄土双六


【360】豸尖(じゅう) 


[通釈] 

二 豸尖 


[注] 

豸尖 むじなへん「豸」に「尖」の字は不明。 


[解説] 

 この項、不詳。 


[浄土双六]15 地獄(じごく) 


 六道の一つ。現世で悪業(あくごう)を重ねた者が、死後その報いによって落ちて、責め苦を受けるという所。 地獄といっても種類が多岐にわたり、等活・黒縄・衆合・叫喚・大叫喚・焦熱・大焦熱・阿鼻(無間)の八大地獄が基本で、それぞれに四方の門外にそれぞれ四つずつの小地獄(別処とも眷属地獄ともいう)があり、更にこのほかに八寒地獄、孤地獄などがあるということです。 

 地獄では牛頭(ごず)、馬頭(めず)などの獄卒の鬼が亡者にさまざまな呵責(かしゃく)を与えます。拷問や処刑の方法の限りを尽くしたもの。亡者は焼かれ、煮られ、串刺しにされ、体を切り刻まれる。しかも、そういう目に遭わされても亡者は死ぬことができない。死んでいるのだから当然です。「私が悪うございました、心を入れ換えますから、どうぞお許しを」と哀願しても許されない。長い長い間、責め苦を受け続ける。 昔の人たちは、こういう話を常に聞かされたから、完全には信じていない人でも、さすがに死後の世界のことはわからないし、ひょっとしたら地獄があって言われるような目に遭うかもしれないという恐れの心を持ち、なんとか悪事をせずに善行を積もうと自制心自律心をもった。こういう絵による教えもかなり大きな役割を果たしたものです。 

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