佛像圖彙300
【300】諸天・月輪(がつりん)
[通釈]
月輪 梵字はバン
名義集にいう、蘓摩、と。これは月神をいう。
造天地経にいう「佛は吉祥菩薩をして月を造らせた」と。
[解説]
月輪は、月天子、月宮天子、宝吉祥天子、月神等ともいう。梵名は旃怛羅。図の見出しは「くはつ里(り)ん」(ぐわつりん=がつりん)と仮名が振ってあるが、「がちりん」とも読む。密教特に真言宗における基本的瞑想修行の阿字観とともに修される月輪観も現在は「がちりんかん」と読んでいる。仏教用語は読み方は宗派による違いのほか、時代による変遷もあり、なかなか難しい。
前回の日輪と対(つい)をなすもので、日光菩薩、月光(がっこう)菩薩と同じ。
月は太陽に照らされる存在であり、性質としては地球と同じで太陽と対をなすものとはいえないが、夜でも電燈によって明るさを享受でき、昼間のような活動も可能な現代とは違い、昔は月明りが唯一、夜の闇を照らしてくれるものだっただけに、昼の日光、夜の月光として崇めた。そういう気持ちが仏神に反映されるのも当然といえよう。
[雑記]
Twitterでの拾い画像より。
やたらと近くにいる人に近寄っては、いろいろ説明したがる人がいます。別に金品報酬を要求するわけではなく、とにかくお寺の縁起や本尊について、参拝の仕方から、はては教義についてまで。なんの知識もない人は釣り込まれてしまいますが、その説明が正しいものであればまだしも、勝手な思い込みや、はては批判的なものとなれば、これは害でしかない。人恋しいということもあるのでしょうが、世話焼きもほどほどにしないと、やがては排除されてしまうことに。
YouTubeでコロナ以降動画配信をする寺院が次々と出てきました。宗派が異なる寺院でも同じ人がチャット欄に書き込みをするというケースも散見しますが、中には他の書き込みをした人に対してあれこれ説明する人がおり、勤行中にもかかわらずあれこれ説明の書き込みをしていることから、あるチャンネルからblockされるといったことも。宗教という立場もあり、ほどなくして解除したようですが、配信しているご住持をさしおいて、チャット欄で説明をするというのは「書き込み」の本旨から逸脱したものと言わざるを得ないでしょう。
自分の知っていること、思いを開陳したいなら、自前のブログなどを立ち上げて、そこで好きなことを綴ればよい。あとはどれほどの反応があるかです。なければないで、それも現実。ライブ配信の書き込みはあくまでその寺院のご住持宛てになされたものだから、それを横からあれこれ言い持論を展開するのは、たとえその人が信心深いとしても迷惑行為として改めるべきことです。
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