佛像圖彙280


【280】慧喜童子(えきどうじ) 


 [通釈] 

八大童子・慧喜童子 梵字はマイ 

開敷華王佛 

左手に宝珠を持ち、右手に三鈷を持つ。 


[解説]

  慧喜童子は、本地仏は開敷華王仏(不空成就如来)。左手に摩尼宝珠を持ち、右手には説明では「三鈷」とあるが、これは三叉戟(さんさげき)。矛(ほこ)と戈(か)を組み合わせた中国独特の武器で、短剣状のものを組み合わせたものを持つ。なお、三鈷杵を持つ仏画もある。

  「八大童子秘要法品」に拠れば、宝部より発生し福徳と智恵の二資糧を以て喜とする使者なので慧喜童子という。「廻喜(えき 喜をめぐらす)」とも称する。 


[雑記] [摂津名所図会より]3 

慈恩寺(じおんじ) 住吉社より東にあり。本尊十一面観世音は聖穂太子の御作である。 

※絵はありません。 

注:慈恩寺は、大社の東側、浅沢神社の北方にあった。明治維新後廃寺に。真言宗寺院で、本尊は聖徳太子作十一面観音と伝え、津守家の菩提寺。  

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