佛像圖彙220
【220】文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
[通釈]
文殊菩薩 梵字はア(本来はマン) 二十五日
華厳音義に「曼殊室利」といい、翻訳して「妙徳」とし、又「妙吉祥」という。
[注]
華厳音義 正しくは「大方廣佛華嚴經音義」、唐の慧苑の撰。本朝の明惠にも「新譯華嚴經音義」がある。
[解説]
文殊菩薩も正式の尊名である文殊師利菩薩で既出。智慧を象徴する菩薩。普賢菩薩とともに釈迦如来の脇侍。ちなみに、福井県にある原子炉に「もんじゅ」「ふげん」と名付けられたが、由来は「文殊、普賢の両菩薩は、知慧と慈悲を象徴する菩薩で、獅子と象に乗っている。それは巨獣の強大なパワーもこのように制御され、人類の幸福に役立つのでなければならない」とのこと。しかし、ひとたび重大な事故が起きると核燃料を制御する技術がまだないことが明らかとなり、そもそも信仰の対象の尊名を使うのは、それこそ「神をも畏れぬ所業」ではないか。福島の事故発生以前は関係者も国民も過信し、浮かれていたことから、こういう不遜な命名もしたのだろうが(一部には原発反対や危険性を訴える人もいたが、耳を貸す人は少なかった)、今からでも名前は変えるべきだろう。
[雑記]
「百年後の仏教」
【3】 福本日南(ふくもとにちなん 記者、史論家)
「佛敎の滅亡近きに在りといふ者が識者ならば、天日の墜つるを憂ひたる杞人も亦識者ならん。耶蘇敎の亡びず、馬哈默(マホメット)敎の滅びざるが如く、釋迦牟尼敎も亦斷じて泯(ほろ)びず。唯其の振ふと振はざるとは、之を紹述する人に在り。人なる哉。人なる哉。」
キリスト教もイスラム教も滅びないように、仏教も断じて滅びることはない、と断言。ただ、盛況であるかそうでないかは宗教者にかかっている、としています。
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