佛像圖彙211
【211】客人権現(きゃくじんごんげん)
[通釈]
客人権現 梵字はキャ 二十日
江州(近江)志賀の郡に鎮座。
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
本地は十一面観音。
[解説]
客人権現の客人は「まろうど」とも読み、稀に来訪する神さまの意味で、神さまを丁重におもてなしすることが福を授かることに通じるとされる。権現とは、仏さまが仮に神さまの御姿で現れたものという意味で、とても尊い神仏に対して使われていた呼び名。
江戸時代には芝居茶屋・遊郭・料飲業といったいわゆる水商売関係者の崇敬を集めた(あとは文人墨客)。それがためか、逆に一般的に広く拝まれる対象ではなかったらしく、名所図会や地誌関係でもほとんど取り上げられていない。
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