佛像圖彙199
【199】大原大明神(おおはらだいみょうじん)
[通釈]
大原大明神 十四日
山城に鎮座。
文徳天皇の仁寿元年に、初めて大原野祭(おおはらのまつり)が行われた。
本地は薬師如来。
[解説]
大原野神社は京都市西京区大原野にある二十二社(中七社)の一社。旧社格は官幣中社で、現在は神社本庁の別表神社。奈良の春日社(現在の春日大社)から勧請を受けたもので、「京春日(きょうかすが)」の別称がある。古くから政治・方除・知恵の神として、また良縁を授けて下さる女性の守護神としての信仰が篤い。
祭神は次の4柱(「春日神」と総称)で、春日大社と同じ。()内は春日大社での表記。
武御賀豆智命(武甕槌命)
伊波比主命(経津主命)
天之子八根命(天児屋根命)
比咩大神(比売神)
仁寿元年(851)始めて勅祭が行われ、春秋二季を例典とした。清和天皇の皇后藤原高子が、まだ皇太子の御息所であった時に参詣し、供奉の在原業平が、「大原や小塩の山もけふこそは 神代のことも思い出づらめ」との和歌を詠じて奉った。
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