佛像圖彙160
【160】南方 軍荼利(ぐんだり)
[通釈]
南方 軍荼利明王 梵字はウン
『青龍疏』(しょうりゅうそ)に「一切の阿修羅諸悪鬼神を摧伏す」と。
本地は観音菩薩
[注]
青龍疏 正式には『金剛波羅蜜多經疏抄』。唐代の禅僧・徳山宣鑑の著。画像は『金剛般若波羅蜜經』(高麗大蔵経)の冒頭。
[解説]
軍荼利明王は、密教の明王のひとつ。宝生如来の教令輪身とされる尊格。様々な障碍を除くとされ、五大明王の一尊としては南方に配される。
胎蔵界曼荼羅においては軍荼利明王として、金剛界曼荼羅においては、甘露軍荼利菩薩、金剛軍荼利菩薩、蓮華軍荼利菩薩の三部軍荼利がおり、このうち軍荼利明王に該当するのは甘露軍荼利菩薩。
一面八臂の姿で、手は2本の腕で三鈷印を結び、他の腕には武器や斧を持ち、顔は三ツ目でとぐろを巻く蛇を身に纏った姿で像形されることが多い。
真言は
三昧耶真言(『甘露軍茶利菩薩儀軌』陀羅尼集経/第八 所収 軍茶利明王三昧耶真言)
ナウボウアラタンナウ・タラヤヤ・ノウマクシセンダ・マカバサラクロダヤ・トロトロ・チヒッタチヒッタ・マンダマンダ・カナカナ・アミリテイ・ウン・ハッタ・ソワカ
甘露軍荼利真言
オン アミリテイ ウン ハッタ
金剛軍荼利真言
オン キリキリ バザラ ウン ハッタ
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