佛像圖彙131
【131】放光王地蔵(ほうこうおうじぞう)
[通釈]
放光王地蔵 梵字はイ
左手には錫杖を持ち、右手は與願師(よがんし。但し、「師」は「印」の誤刻と思われる。その場合は與願印(与願印))。
雨を降らせ、五穀を実らせ給う。
[解説]
放光王地蔵は、人間界にあって人道を説く地蔵尊とさる。姿は僧形が多く、左手に錫杖か宝珠を持ち、右手は与願印を結ぶ。但し、必ずしも厳格ではなく、造像により違いがある。
真言は「おん かかか びさんまえい そわか」。「かかか」は笑い声で、災厄を笑い飛ばす意と言われている(十一面観音の後ろの大笑面に通じるものがある)。
安産・健康・長寿・知恵・豊作・救財などのご利益があり、病気にかからない、水難・火難に遭わない、苦しみに通じるところが滅びるなどの28種の功徳があるとされる。
画像は東京練馬にある放光王地蔵尊。その昔、練馬と板橋を境に街道の辻に当り道行く人の目印となっていたという。中にある像は1929年(昭和4)に寄付により新たに造られたもの。
[雑記]
同じ宗派でも寺院によりいろいろな形がある、ということで、日蓮宗でも日蓮像はなく、釈迦如来などを脇侍として祀る例を。24時間ライブ配信している本光寺さんの動画より。宝塔は「ヒゲ題目」の「南無妙法蓮華経」。
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