佛像圖彙127

【127】不二観音(ふにかんおん)


[通釈]

不二観音

執金剛神に化現して衆生を済度する。


[注]

不二 一体の事。観音と一体化すること事を表す。なお、二つとない唯一のものという意味もあり、富士山は古くは不二山とも表記された。

執金剛神 護法善神の一人。仁王とされることもあるる。東大寺法華堂の像は有名。初期のガンダーラ仏ではヘラクレスの形をとる。


[解説]

 不二観音は、執金剛神(仁王)の変身で仏を守護されるといわれている。不二とは、慈愛の形相の観音と、念窓の形相の仁王は別々ではなく、同じ仏さまであることを意味し、迷いと悟り、有と無など二元的なものを越えて、絶対平等の境地に衆生を向かわせようとしているとされる。


[千手観音の持物]8

日精摩尼手


摩尼(宝珠)の中に太陽(日)が籠められています。太陽の中の「烏」は金烏と称し、中国の影響によるもののようです。眼前が暗くて何も見えない時は、この珠をかざすと見えるようになる、と。

摩尼は珠玉の総称。悪を去り、濁水を澄ませる徳があるといわれています。摩尼珠。摩尼宝珠。摩尼宝。

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