佛像圖彙80
【80】月光王菩薩(がっこうおうぼさつ)
[通釈]
月光王菩薩
此の界の月輪、三徳等の徳義が超勝れている所を此の菩薩は皆備えておられる。故に直ちに名号を唱えれば現れ名乗られる。
[注]
月輪 がちりんと訓ずる。心が満月の如く清浄かつ円満なるさま。また、行法としては月を心に想い描き心を澄ませる「月輪観(がちりんかん)」もある。
三徳 仏の持つ三つの徳。恩恵を与える恩徳、煩悩を断つ断徳、智慧を授ける智徳。
持物は鼗(音トウ 振鼓・でんでん太鼓)に鉦。
[解説]
月光王菩薩は、月光のように清らかで汚れがなく、円満な徳を持ち、一切の衆生を導く菩薩。薬師如来の右脇に侍し,左の日光菩薩と対をなす月光菩薩とは別で、月光菩薩は月輪をのせた蓮の茎をもつ姿であらわされる。
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