訓蒙図彙222

訓蒙図彙 222 人物の部

肅慎(しゅくしん) Jurchen

[訓読]肅慎 しくしん(しゅくしん) あしはせ。女直(じょちょく)なり。女真(じょしん)、同じ。遼東(りょうとう)、兀良哈(うりゃんはい)も亦相近し。


[通釈]肅慎 しゅくしん あしはせ。女直のこと。女真も同じ。遼東、兀良哈も似たようなものである。


[語釈]●肅慎 満州(中国東北地方及び外満州)に住んでいたとされる狩猟民族。中国の周代の文献の中にしばしば見られ、後代の挹婁(ゆうろう)・勿吉(もっきつ)・靺鞨(まっかつ)・女真(満州族)と同系の民族と考えられることがしばしばある。 ●女直 女真。満洲の松花江一帯から外興安嶺以南の外満州にかけて居住していたツングース系民族。民族の聖地を長白山とする。10世紀ごろから記録に現れ、17世紀に「満洲」と改称した。「女真」の漢字は女真語の民族名「ジュシェン」の当て字。 ●遼東 中国の秦代に、現在の遼寧省遼河以東の地に置かれた郡名。以降この地一帯の称となる。 ●兀良哈 中国、明(みん)代に興安嶺(こうあんれい)の東に住んだモンゴル系種族。しばしば中国の北辺に侵入した。


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