訓蒙図彙113

訓蒙図彙 113 果蓏の部

楊梅(ようばい) Japanese bayberry (also Chinese bayberry)

[訓読]楊梅 やうばい(ようばい) やまもも。一名、朹子(きゅうし)。○白き者は水晶楊梅(すいしょうようばい)と名づく。


[通釈]楊梅 ようばい やまもも。一名、朹子。○白いの水晶楊梅という。


[語釈]●楊梅 ヤマモモ(山桃、学名: Morella rubra)、ヤマモモ科ヤマモモ属の常緑樹。また、その果実のこと。和名の由来は、山に生えモモのような果実をつけることから。漢名は楊梅(ようばい、ヤンメイ、(拼音: yángméi)、別名として山桜桃、火実などがあり、古代から和歌などにも詠まれる。高木で、成木は20mほどになる。幹は太くなると灰白色の樹皮に覆われ、多数の楕円形の皮目を持つ。古くなると縦の裂け目が出ることが多い。葉は革質、つやのない深緑で、10cm前後の長楕円形か、やや倒卵形をしており、密に互生し、多くは枝先に束生する。成木では葉は滑らかな縁(全縁)だが、若木では不規則な鋸歯が出ることが多い。葉柄は5〜10mm程度と短い。雌雄異株で、花期は3〜4月、数珠つなぎに小さな桃色の花弁4枚の目立たない花をつける。6月ごろに黒赤色の果実を結ぶ。果実はほぼ球形で暗赤色、表面に粒状突起を密生する。この突起はつやがあるので、外見的には小粒の赤いビーズを一面に並べたように見える。


[用例]

唐.李白「梁園吟」:玉盤楊梅為君設,吳鹽 如花皎白雪。

唐、孟浩然「裴司士員司戶見尋」詩:廚人具雞黍,稚子摘楊梅。

唐.白居易「冬至宿楊梅館」詩:十一月中長至夜,三千里外遠行人。

宋.王安石「寄袁州曹伯玉使君」詩:濕濕嶺雲生竹箘,冥冥江雨熟楊梅。

『西遊記』第三○回:捧著紫巍巍的葡萄,香噴噴的梨棗,黃森森的枇杷,紅豔豔的楊梅。

『聊齋志異』卷二.蓮香:恐郎強健,醋娘子要食楊梅也。

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